Amazon.co.uk: 子どものころから作家になりたいと思っていましたか?
J.K.ローリング: えぇ、覚えている限り、ずっと作家になりたいと思っていました。学校の科目ではいつも英語が一番好きでしたし。ですからなぜ学位をフランス語で取る気になったのかは、自分にもわかりませんね。
Amazon.co.uk: 物語を書き始めたのはいつでしたか?最初に書いたのは何ですか?
ローリング: 初めて書き上げたのは、6歳のころでした。「ラビット」という名前のウサギの話で、とても想像力に富んでいました。それ以来ずっと書いています。
Amazon.co.uk: 作家という職業を選んだのはなぜですか?
ローリング: もしも誰かが私に幸せになるレシピを尋ねたら、こう答えます。第一のステップは、自分が一番やるのが好きなことを見つけること。そして第二のステップは、それにお金を払ってくれる人を見つけること。自分の文章で生活できるなんて、私は本当にラッキーだと思います。
Amazon.co.uk: 大人向けの本を書く予定はありますか?
ローリング: 私が書いた最初の2つの小説は、両方とも出版しようとはしなかったのですが、大人向けでした。また書くこともあるかなとは思いますが、執筆中に読者ターゲットに思いをいたすことはありません。あくまでもアイデアが先ですから、次に何を書くかはどんなアイデアがふってわくか次第です。
Amazon.co.uk: 一冊の本を書くのにどれくらい時間がかかりますか?
ここで、iは、ナゾナゾを購入できますか?
ローリング: ハリー・ポッター・シリーズの3作目は、一年くらいかかりましたが、これは私にしては早い方です。締切どおり夏までにハリーの4作目を書き終えられたら、約8カ月とこれまでの再短記録になりますね。
Amazon.co.uk: ハリー・ポッターの本のアイデアは、どこから来たのですか?
ローリング: どこから来たのかさっぱりわからないし、わからないままであってほしい。自分の脳の表面にちっちゃなシワがあって、それが私に「目に見えない汽車のプラットフォーム」を思いつかせるだけとわかったら、興ざめですから。
Amazon.co.uk: キャラクターの名前はどうやって考えたのですか?
ローリング: 自分で作った名前もありますが、集めたんですよ、奇妙な名前を。中世の聖人や地図、辞書、植物、戦争記念碑、出会った人たちなどから!
Amazon.co.uk: キャラクターには、実在のモデルがいるのでしょうか?
ローリング: そういうキャラクターもいますが、このことについては慎重に発言しなくてはなりません。実在の人物は、キャラクターを生み出すヒントを与えてくれます。でもいったんキャラクターが頭の中に浮かぶと、元の人とはまるで違う人物に変わっていきます。スネイプ先生とギルデロイ・ロックハートの二人は、当初は実際に出会った人たちを誇張した人物でしたが、物語に書き始めると、全く違う人になったのです。ハーマイオニーは11歳のころの私にちょっと似ています。私よりずっと賢いですけどね。
Amazon.co.uk: 物語の中で、自分自身や知り合いの体験にもとづいたものはありますか?
気まぐれなケーキをアセンブルする方法
ローリング: ハリー・シリーズの中で、意識的に自分の体験をもとに書いたものはありませんが、だからといって自分の気持ちが入り込まないわけはありません。最初の本の第12章「みぞの鏡」を再読したときに、執筆時は無意識だったのですが、母が亡くなった時の自分の気持ちをどれだけハリーに込めていたかに気づきました。
Amazon.co.uk: クイディッチはどこから思いついたのですか?
ローリング: クイディッチを思いついたのは、マンチェスターのディズブリーにあるボーンヴィルホテルの、とても小さな部屋に泊まっていた夜のことです。魔法使いにスポーツをさせたかったし、それにはひとつ以上の球を同時に使うゲームがいいと考えていました。単純に楽しそうに思えたんです。マグル(人間)のスポーツでは、バスケットボールに近いですね。私が一番よく見るスポーツです。ルールを作るのはすごく面白かったです。今もその時使ったノートをとってありますよ。いろんな図も書き込んであるし、スニッチ、ブラッジャー、クアッフルに決める前のボールの名前の候補も全部残っています。
Amazon.co.uk: 魔法使いの学校と呪文というアイデアは、どこから得たのですか?
ローリング: 学校の授業の科目については、ごく初期から決めてあったのです。ほとんどの呪文は創作ですが、いくつかは昔の人がこれは効き目があると信じていたことに由来しています。科学知識のどれだけ多くが、錬金術師のおかげのことか!
Amazon.co.uk: ハリー・ポッターのシリーズに欠かせない要素とは何でしょう?
なぜ人はヘルメットを着用しなければならない
ローリング: 要素という風に考えたことはありませんが、あえてあげるとすれば、ユーモア、個性的なキャラクター、隙のない構成でしょうか。自分自身が読んで面白いと思うのは、そういうものが入った本ですから。そうそう、それからスリルを入れるのを忘れました。といっても、私は恐がらせようと思って書き始めることはないのですが、途中どこからかそうなってくるようですね。
Amazon.co.uk: 原稿は手書きですか、コンピュータを使いますか?
ローリング: 今でも手書きが好きです。通常は、最初の草稿を紙とペンで書き、次にそれをコンピュータでタイプしながら、1回目の修正を入れます。私はどういうわけか青よりも黒のインクのペンが好きで、それから可能な限り、いつも細くて薄い罫線の入った用紙を使います。でも用紙の手持ちがない時はあらゆるおかしなものに書くので、それでよく知られるようになってしまいました。ホグワーツ・ハウス(寄宿舎)という名前は、飛行機の乗り物酔い用袋の裏を使って創作したものです。もちろん空袋でしたよ。
Amazon.co.uk: どんな本を読むのが好きですか?
ローリング: ジェーン・オースティン が大好きです。全著作を数えきれないくらい、何度も読みました。現代の作家で好きなのはロディ・ドイル。天才だと思います。この二人の作家は、似たようなことをしていると思うんです。肉体的な描写はほとんどあるいは全く使わずに多面的で深みのあるキャラクターを創り出し、人間の当たり前の行動を、感情を排してはいるが胸をうつやり方で考察する。そして、ご存知のようにユーモアがあります。
Amazon.co.uk: 子どものころはどんな本を読んでいましたか? それが自分の文章に何か影響を与えましたか?
ローリング: 何に影響を受けているかというのは、はっきりわかりにくいものです。見て、経験して、読んで、聞いてきたすべてのことが、頭の中で堆肥のように分解され、その堆肥から自分自身の考えが生まれてくるのですから。でも、子どものころに読んだ中で、特に覚えている本が3冊あります。まずエリザベス・グージのThe Little WhiteHorse(まぼろしの白馬) で、おそらく私が子どものころ一番好きだった本です。次がポール・ギャリコのManxmouse(トンデモネズミ大活躍) 。ギャリコ作品の中ではそんなに知られていませんが、素晴らしい本だと思います。3番目が、クレメント・フロイトのGrimble です。今まで読んだ中でも本当にユーモアに富んだ本で、小さな男の子グリンブルのキャラクターがとにかく素晴らしい。ぜひ映画化されてほしいです。私の知っている限りでは、Manxmouse とGrimble の2冊は絶版です。これを読んでいる出版社の方がいらしたら、お願いですからみんなが読めるように、もう一度手にとって印刷してください。
0 件のコメント:
コメントを投稿